5/8λホイップアンテナ用マッチングユニットについて

JA1BSZ/小澤      


  240Gのトレードマークである5/8λモービルホイップが最近、240Gでまたまた注目されています。
  JM1GUS/清酒氏バージョン方式の試作が完了し、実装走行試験をJA1VWB/木村氏が行っています。(詳細は240誌で発表されると思います。)
  小生は今までのANT関係の試作と実験で得た経験を生かし、5/8λモービルホイップの興味をさらに盛り上げるのに加担し、簡単に5/8λ・ホイップアンテナを車等に搭載し運用が可能なユニットを考案し試作しました。
  それは50MHz用5/8λ・相当長のエレメントを手持ちしていれば、このユニットを装着するだけで整合が取れ、即QRVできる物です。
  エレメントはCB無線ショップに行けば手に入るもので27MHz用・1/4λ・フルサイズといえば全長2.7〜2.8mものが有り、これにφ5mm×60cm程のステンレス丸棒(定尺:1m)をホームセンターで安く販売していますから、 購入し追加すれば全長3.4m程度になります。(CB無線用1/4λ・タイプのものは、どのメーカーの物もマッチング回路が付いてないと言う某メーカーの話しです)又、ANTメーカー:ナテックからCB無線用ANT.型名:A−100.購入価格・約¥6K、これを使用すると1段目のエレメントはパイプタイプでトロンボーン方式となっていて2段目のエレメントがワンタッチで1段目のエレメントに収納ができる。
  屋根付き車庫の出し入れの際は高さ制限が3m程度ですので、車にアンテナを装着した状態で1段目の先端ロックを緩めて2段目のエレメトを収納しますと全長約2.5m(地上高約2.8m)となり車庫の中に入ります。
  この1段目のベースエレメントの根元に今回製作(試作)するマッチングユニットを装着する(これだけでQRVが可能です)。
  通常、車に搭載する場合はエレメントが長いので牽引フックから市販キットを使用しアームを取り付け、バンバー附近にANT基台を設置する。
  従って、この金具をセットしていない車でトランクリットタイプ、ルーフサイド、ルーフセンタータイプ等のANT基台(完全にボディアースが取れていること、ボディアースが取れていない場合はラジアルエレメントを取り付ける)でも、このユニットに5/8λ・長のエレメントを装着すれば停車中ならば、即QRV出来る。
  但し、走行しながらのQRVはANT基台の機械的強度が弱いのと道交法的(地上 高3.8m以下)にできないが、5/8λ・アンテナのFBな耳と飛びを味合う事が出来る。
  マッチングユニットの基本的構造は外径φ40mm(筒形)、又は45mm×45mm(箱形)肉厚各々2〜3mm程度の黄銅パイプ又は角材で長さ60mm、上部にMR形コネクタ、下部にMP形コネクタとなっていて内部にマッチング用のコイル(φ1.2PVC・外径φ20mm・空芯8T)とコンデンサ(20〜30pF磁器コン・耐電圧1KWV:実装可能であれば20pF程度のミゼットエアバリとパラに10pF磁器コン=車種によるグランド効果の相違を補正するキャバシタ)が内蔵されている。
  試作し、結果が良ければ製品化しマッチングユニットを240Gのみ製造原価(¥3K程度を目標)で提供したいと考えています。
  但しエレメント自体は各自、無線ショップより購入して頂く。
  又、振り出しポール等の先端に取り付けて移動先での運用でも使用も出来るようラジアルエレメントも考えています。
  つまり車にアンテナを装着した場合はボディがラジアル効果を生み出すが、ポールの先端に取り付けただけではラジアル効果が無くマッチングが取れない。
  そこでマッチングユニットのケース金属部分等に1/4λ.つまり1.5m長のラジアル用エレメントを4本(最低2本〜4本)取り付けられるように加工をする。
  これにラジアルエレメントを装着すれば整合も取れて、FBにQRV出来る。
  ラジアルエレメントは、外径φ8mm×1m程度のアルミパイプとφ6mm×50cm程度のアルミパイプ又はステンレス丸棒で構成し、解体する際はφ8mmのアルミパイプの中にφ6mmのアルミパイプ又はステン棒を収納する。(ロットタイプで引き延ばして1.5m程度あるものが複数安価に入手出来ればこれを使用するとFB)
  ラジアルエレメントはマッチングユニットから取り外し可能ですので、釣り竿ケース(全長:1.20m程度)に5/8λ・エレメント本体と一緒に入れておけば保管も移動も便利で、尚且つ、車のトランクにも収納できます。
  このラジアルアダプタも240Gのみ製造原価(¥2K程度を目標)で提供したいと考えています。

マッチング部分の写真
(左のコイルの中へ組込みの予定)
大きさは、台になっているタバコの箱
(KENT ロングサイズ)と比べて下さい

「TWO-FORTY」誌第47号(平成12年7月発行)掲載

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